森川智之著『声優 声の職人』

森川さんが本を出すというだけでも驚いたのに、さらに岩波新書から刊行と知って大いに戸惑い、発売日まで気持ちが落ち着かず不安でした。
本を手に取り読み進めていったら解消されたその不安とは「いわゆるベテランさんの苦言・説教満載本だったらどうしよう……」というもので(笑)。
今思えば相手見て心配しろって話なんですけど、森川さんもいいお年なのでそういう側面が現れないとも限らない……なんてそわそわしてたんですが杞憂でした土下座。

内容は、言ってしまうと森川さんがこれまでインタビュー等で話してきたことの総決算です。なかには「これあの時の再録かな?」と感じる箇所もあり…(笑)。
それをインタビュアーがまとめた記事じゃなく、森川さんの著書としてあらためて読めるのはとても幸せです(*´v`*)
平易な言葉選びと、こちらに語りかけてくるような柔らかい文章で構成されているので、普段より読書速度を落として森川さんの声で脳内再生しながらゆったり読みたくなります。
もちろん業界人として厳しい言葉もありますが、あくまで真摯に向き合って説いているのでイヤな感じはまったくありません。

森川さんの演技論は、勝手ながら私が役者さんにこうあってもらいたいと願っていることとぴったりマッチしていることが多くて、だから森川さんのお芝居に惹かれるんだなと深く納得します。
このくだりは過去のインタビューで既出なのですが、「色気を感じさせる演技をする秘訣は、色気を出そうとしないこと」という部分。「セリフを自然に演じれば、色気が出るように台本が練られているんです」。この捉え方がとても好きで。
自然に醸し出される色気を聴き手に感じさせる技量もそうですが、与えられたホンを第一に考える役者さんであることがなにより嬉しい。

オーディオドラマの共演者に対して、芝居のなかで1mm、2mm表現を変えて突っついてみて、その演技への反応を見るというお話しは、なんだかそんなことをしてもらえる共演者がとても羨ましく感じてしまいました。
そんなわずかな差異を仕掛けて、またそれの応えを感じ取って……なんて、隠微さに萌える(*´艸`)vvvv
淫靡じゃないですよ隠微ですよ。

一部とは断ってあるけど21ページもある巻末の出演作一覧。これいいですね~。
アニメとゲームとBLCDが年代別に分けられているから「あー、あのアニメに出てたときにこのBLCDやってたのかあ」とか物思いに耽るには最高の資料です(笑)。ちなみにアニメとゲームにもBL系作品がしっかり含まれています。すばらしい。

最後にどうしても触れておかねばならないのは…………帯(笑)。デカ! デッカ!! これもう帯っていうか上部がないタイプの変形カバーやんけ。おもしろすぎる。
しかもやけにキラキラしてる(笑)。岩波さんってこういうのアリなのね。
現在、岩波書店のサイトトップではさらにきらびやかに加工された森川さんの帯写真が見れます(笑)。もうほんとおもしろい。
https://www.iwanami.co.jp/
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Author:駒鳥
猫大好きな腐女子。
いろんなことに腐ネタを絡めるので嫌いな人はご注意。
七帆ひかるさんに愛。

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